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2026/05/16

ググるをやめる。NotebookLMで自分専属のリサーチ係を作る

筆者/喜多 辰徳

打合せ30分前、補助金の最新情報をググっていたら、開いたタブが7つになって時間切れ──こんな経験、ありませんか。

検索で時間を溶かしているのは、あなたの検索スキルのせいではありません。「ググる」というやり方そのものが、もう日常の道具として古くなりつつあります。

今日ご紹介するのは、Googleが提供している無料ツール「NotebookLM」の Fast Research という機能です。非エンジニアでも、今日から自分専属のリサーチ係を持てます。


Fast Researchとは何か

NotebookLMの中にある「ソースを探す」機能のひとつです。調べたいキーワードを入れると、AIが関連するWebサイトや動画を15秒前後で集めてきます。気になったものをクリックするだけで、ノートブックに保管されます。

ここまでなら「ググるのと何が違うのか」と感じるかもしれません。違いは3つあります。

・広告やSEO目的だけの記事が混ざりにくい
・集めた情報がノートブックに残る(タブを閉じても消えない)
・集めた情報を元に、AIとそのまま会話できる

最後の点が一番大きい違いです。検索は「見つけて終わり」ですが、NotebookLMは「集めた情報をどう使うか」までを引き受けてくれます。


使い方は「角度を変えて3回回す」だけ

ほとんどの人は、Fast Researchを1回で終わらせます。これだとGoogle検索とあまり変わりません。本当の力は、同じテーマを違う角度から3回回したときに出てきます。

たとえば「個人店でAIを業務に取り入れたい」と考えている場合、こう回します。

・1回目「個人店 AI 活用 事例」 → 全体像をつかむ


・2回目「個人店 AI 導入 成功 ステップ」 → 具体的なやり方に絞る


・3回目「個人店 AI 失敗 注意点」 → リスクと落とし穴を押さえる

1回あたり15秒前後なので、3回回しても1分かかりません。この1分で「成功事例」「やり方」「失敗パターン」が揃います。1回だけだと「AIって便利そう」で終わりますが、3回回すと「自分ならこうやろう、ここは気をつけよう」と動けるレベルになります。


角度が思いつかないときは、AIに考えてもらう

「3回回すのは分かったけれど、切り口が思いつかない」という方も多いはずです。これもAIに任せられます。

ChatGPTやGeminiにこう聞いてください。

NotebookLMのFast Researchで「〇〇」について網羅的に情報を集めたい。切り口を変えた質問を3個考えてください。

返ってきた3個を、順番に Fast Research に入れていくだけです。「何を調べるか」を考えることすら、AIに渡せる時代になりました。

迷ったら、次の4つの視点で回すのがおすすめです。

・そもそも何か(全体像)
・具体的にどうやるか(手順)
・失敗した人は何を間違えたか(落とし穴)
・最新版はどうなっているか(古い情報を排除)

この4視点を意識するだけで、どんなテーマでも「分かったつもり」ではなく「本当に分かった」状態に近づきます。


業種別に「自分専属のリサーチ係」を作る

3回回した情報は、テーマごとにノートブックを分けて貯めていくのがコツです。マーケティング用、補助金用、人事用、というように分けます。

筆者の周りの現場の事業者でも、こんな使い方が広がっています。

・工務店の代表:補助金ノートブックを作り、施主への提案前に必ず開く


・飲食の個人事業:SNS集客ノートブックを作り、新メニューを出すたびに告知文の下書きをAIに頼む


・美容室のオーナー:競合分析ノートブックを作り、新商圏の出店判断に使う

一度ノートブックを育てれば、必要なときに開いて「うちの場合どうすればいいですか」とチャットで聞くだけです。月に何万円も払う外部コンサルとは違い、自分の業種・自分の地域の事情をそのまま伝えられます。


ChatGPTで挫折した人ほど、向いている

「以前ChatGPTを試したけれど続かなかった」という方こそ、Fast Researchを試す価値があります。挫折の原因は能力ではなく、ChatGPTが「手ぶらで来た相手」だったからです。何の情報も持っていない相手に、こちらが指示を出さないと動かない。これは大変です。

NotebookLMは違います。Fast Researchで先に資料を渡してから、会話に入る順序です。手ぶらのAIではなく、「資料を読み込んだAI」に質問できる。だから返ってくる答えの精度が、最初から違います。

ChatGPTを諦めた経験は、無駄ではありませんでした。あれは「指示の出し方の練習」だったと考えてください。NotebookLMでは、その練習が一気に活きます。


FAQ

Q1. NotebookLMは無料で使えますか

A. 個人での利用は無料です。Googleアカウントがあれば、すぐに使い始められます。

Q2. Fast ResearchとDeep Researchの違いは何ですか

A. Fast Researchは15秒前後で広く情報を集めます。Deep Researchは5分ほどかかりますが、AIが自動で深掘りしてレポートにまとめます。日常使いはFast、本気の調査はDeepと使い分けます。

Q3. 業務の機密情報を入れても大丈夫ですか

A. 個人情報や社外秘の資料をそのまま入れるのは避けてください。施主名や顧客名は「A様」「Bさん」に置き換えてから使う、というルールを社内で決めておくと安心です。

Q4. スマホでも使えますか

A. はい、Webブラウザから使えます。ただし長時間のリサーチはパソコンのほうが快適です。

Q5. 集めた情報が古い場合はどうしますか

A. 「2026年」「最新」などの語をキーワードに入れて回し直すと、新しい情報に寄ります。それでも怪しい場合は、Deep Researchで補強するのが確実です。


まとめ

ググるのをやめる日は、特別な日ではありません。明日の朝、Fast Researchを開いて1分回してみる、それだけです。

・Fast Researchは「集めた情報がノートブックに残る」検索ツールです
・1回ではなく、角度を変えて3回回すと別次元に変わる
・業種別ノートブックに育てれば、自分専属のリサーチ係になる

今日の打合せ前、まずは1テーマだけでもノートブックを作ってみてください。「タブを閉じたら消える」というストレスから解放される感覚を、一度体験すると戻れなくなります。

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