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2026/08/19

月刊実務経営ニュースに掲載されました|東京と地方の「情報の時差」をどう埋めるか

筆者/喜多 辰徳

株式会社AI-Brainが、月刊実務経営ニュース2026年6月号のINTERVIEWコーナーに掲載されました。代表取締役社長の柏野真吾と、取締役副社長で「AIのチカラ」編集長を務める喜多辰徳の2名が取材を受けています。

月刊実務経営ニュースは、株式会社実務経営サービス(東京都豊島区)が発行する会計事務所向けの専門誌です。同社は20年以上にわたって会計事務所の成長を支援し、全国の会計事務所が参加する勉強会「実務経営研究会」を運営しています。記事の見出しは「地方におけるAI活用促進の鍵は地元企業への深い理解と伴走力」で、AI-Brain設立の経緯から、都市部との情報格差を埋める方向性までを扱っていただきました。取材は江面洋治氏です。

以下、誌面でお話しした内容のうち、地方で事業を営むみなさまに関わる部分をご紹介します。


東京と地方には、情報の「時差」がある

AI-Brainを立ち上げるべきだと柏野が考えた原体験は、東京の情報の早さでした。テクノロジー全般で東京が早いことは以前から分かっていたものの、実際に東京で活動する方々と話してみると、早すぎると感じるほどだったといいます。一方の地方では、少しSNSでフォローしている程度でも先進的な人として扱われてしまいます。

この感覚は、講演の現場でも裏づけられています。柏野が講演で行うAIの実演は、東京では2年ほど前に扱われていた内容が中心です。今まさに東京で紹介されている実演は地方では少し先を行きすぎており、時間が経って定着してきたもののほうが受講者の反応がよいと感じています。


二人が抱えていた、別々の危機感

柏野の出発点は、会計業界への危機感でした。会計ソフトの進化によって、実務経験や簿記の知識が浅くても記帳業務ができるところまで来ています。それでも経営支援やお客様へのアドバイスは人間の仕事として残ると考えていましたが、生成AIがその領域にも広がりつつあると感じました。そこで2023年9月から個人で生成AIに触れ始め、2024年1月からは3回に分けて全社員がAI研修を受けています。

喜多の危機感は、少し種類が違いました。雑誌業界に入ったのは1990年代後半の絶頂期で、そこからウェブが登場し、スマートフォンが普及していく20年間を現場で見続けてきました。2000年代初頭に「ネットの時代が来る」と感じたあの空気と同じものを、AIに感じたのです。

2024年2月に柏野経営主催・金沢日和共催でAIセミナーを開催したことが、仕事として本格的にAIに取り組むきっかけになりました。AI-Brainの設立は2025年9月1日、本格稼働は2025年12月頃からです。


たどり着いたのは「ローカル×リアル×伴走」

設立後しばらくは、地方に最適化されたサービスの形が見えず、数カ月かけて試行錯誤を重ねました。共通して感じていたのは、ローカルで経営者や職員の方に向き合い、伴走しながらAIを学んでもらう場がない、ということでした。

30代から40代前半の経営者の企業であれば、オンライン研修でも問題なく受けていただけます。しかし幹部の方々が50歳を超えてくると、オンライン研修そのものの説明から始まります。そうした方々に届けるには、研修を紹介してオンラインで受けてくださいと渡すだけではとても足りません。よい部分はよい、怖い部分はしっかり怖いと伝え、そのうえで自社のどの業務に使うのか、使うならどんなルールにするのかまで一緒に詰めていきます。


研修は3回パッケージと継続学習で設計しています

研修は大きく3段階です。一つ目は、社内のみなさんに生成AIとは何かを理解していただく社内勉強会です。二つ目は、幹部の方々に参加いただき、自社ではどの分野で活用するとよいのかを議論する幹部向け研修です。この2つを含めた3回パッケージが基本形になります。

そこから先は、継続学習支援に移ります。毎月、あるいは2カ月に1回お邪魔して、最新情報や、私たち自身が普段使っているツールの実体験ベースのノウハウをお伝えしています。

ここで重要だと考えているのは、本当の最新情報を届けることではありません。実際に使ってみての、手触り感のある情報を届けることです。最新ではないけれど実際に活用されている情報のほうが、むしろ地方のお客様には喜ばれます。


講演で出た質問が記事になり、次の研修に戻ってきます

柏野は2025年12月から2026年3月まで、業界団体や経営者団体を中心に毎月どこかで登壇しています。2026年4月には、初めて県外となる富山で講演しました。アンケートでは約9割の方から「大変よかった」「よかった」という回答をいただき、約4割の方が講演後に何らかの形で個別相談をご希望くださっています。

講演で受けた質問は、喜多が編集者の目で選別し、「AIのチカラ」のコンテンツづくりのヒントにしています。記事になったものは、次の研修で「ここを見てくだされば分かります」という形で活用します。メディアとしては新しい情報ほどPVが取れますが、セキュリティの基礎のように研修で本当に必要とされる情報はPVが弱くなります。このバランスをどう取るかが、編集長としての仕事だと考えています。


会計事務所にとっての「次のメニュー」

実務経営サービスは、AIをテーマとした会計事務所向けの分科会「AI Innovation Network」を立ち上げており、柏野もその運営に協力しています。

生成AIを地域の中小企業に落とし込んでいくことは、税理士事務所や会計事務所にとって「次のメニュー」になりうる領域です。税理士の先生方は顧問先の経営に最も近いところに立つ専門家であり、財務や税務の相談役として信頼されているからこそ、AI活用を提案したときに聞いてもらえる可能性が高くなります。ここは、外部のITベンダーにはない会計事務所ならではのアドバンテージだと考えています。


これからについて

今は金沢、そして石川県から、情報格差を埋めて地域の企業の活性化に取り組んでいます。将来的には富山・福井をはじめとする北陸全体、さらにそれ以外の地方にも、連携いただける会社を見つけながら広げていきたいと考えています。まずは石川県で「生成AIのことならAI-Brainに」と言っていただけるブランドを目指しますが、その先も「ローカル×リアル×伴走」にはこだわり続けます。


掲載記事について

月刊実務経営ニュース 2026年6月号 INTERVIEW 「地方におけるAI活用促進の鍵は地元企業への深い理解と伴走力」 https://www.jkeiei.co.jp/m/news/202606-ai/

※記事全文の閲覧には、実務経営研究会への入会またはBMS Web会員登録が必要です。

【Web版月刊実務経営ニュース】
https://www.jkeiei.co.jp/m/news/
【実務経営サービス】
https://www.jkeiei.co.jp/m/


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