「社員にAI研修を受けさせたいけど、1人あたり10万〜20万円もかかるのか」。そう思って、導入を先送りにしていませんか。実は、国・石川県・金沢市には、AI研修の費用を大幅に抑えられる補助金や助成金がいくつも用意されています。
しかし、制度の種類が多く、どれが自社に合うのか分かりにくいのが現実です。この記事では、石川県の中小事業者がAI研修の目的で活用できる補助金・助成金を、全国制度から金沢市の独自制度まで一覧で比較します。
全国制度:AI研修に使える補助金・助成金
人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)
AI研修に最も使いやすい制度です。厚生労働省が実施しており、DX推進に必要な知識・スキルの研修費用が直接の助成対象になります。

・補助率:中小企業は経費の75%
・賃金助成:研修中の社員の賃金として1人1時間あたり1,000円
・経費上限(1人あたり):10h〜100h未満は30万円、100h〜200h未満は40万円、200h以上は50万円
・年間上限:1事業所あたり1億円
注意点として、研修開始の1か月前までに管轄の労働局へ「訓練実施計画」を提出する必要があります。石川県では石川労働局が窓口です。なお、この制度は2026年度末までの時限措置です。
人材開発支援助成金(人への投資促進コース)
より専門的なAI人材を育成したい場合に適しています。経済産業省が認定する「第四次産業革命スキル習得講座(Reスキル講座)」の受講が対象です。
・補助率:中小企業は経費の75%
・上限:1事業所1年度あたり2,500万円
・対象:ITスキル標準(ITSS)レベル3以上の高度IT訓練
AI基礎研修というよりも、AIエンジニアやデータサイエンティストの育成に向いています。
人材開発支援助成金(人材育成支援コース)
10時間以上の社外研修(OFF-JT)全般が対象になる、最も幅広いコースです。AIに限定されない一般的な研修でも使えるため、AI基礎研修の第一歩として活用しやすい制度です。
・補助率:中小企業は経費の70%
・賃金助成:1人1時間あたり760円
デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)
2026年3月から申請受付が始まった制度です。研修単体は対象外ですが、AIツールの導入と一体でサポート費用を申請できます。

・補助率:1/2以内(小規模事業者は条件により最大4/5まで引上げ可能)
・補助額:5万円〜450万円
・第1回締切:2026年5月12日
「AIツールを導入しつつ、使い方のトレーニングも受けたい」という場合に検討する価値があります。
石川県の制度:DX推進を後押しする補助金
石川県DX推進補助金
石川県が実施する、中小企業・小規模事業者向けのDX支援制度です。

・補助上限:最大300万円
・補助率:1/2
・優先採択枠:観光業・製造業・伝統工芸
AI・デジタル技術の導入を通じた業務改善が対象で、研修と合わせてシステム導入を検討している事業者に適しています。詳細はISICO(公益財団法人石川県産業創出支援機構)が窓口です。2026年度の公募要領は石川県またはISICOの公式サイトで最新情報をご確認ください。
ISICO 研究開発支援事業(DX/GX)
ISICOが実施する、データ活用やデジタル技術を活用した新たな製品・サービスの研究開発支援事業です。研修単体ではなく、DX推進の一環として活用できます。
・問い合わせ先:ISICO 成長プロジェクト推進部 イノベーション支援課(076-267-6291)
金沢市の制度:デジタル人材リスキリング促進助成金
金沢市内の中小企業を対象に、デジタル人材試験の受験手数料や対策講座の受講料を助成する制度です。

・対象試験:ITパスポート試験、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験
・受験手数料の助成:合格者1人あたり3,000円
・対策講座受講料の助成:合格者1人あたり10,000円(応用情報は20,000円)
・対象期間:令和7年4月1日〜令和8年3月31日
・申請先:金沢市経済局産業政策課
補助額は小さいですが、社員のIT基礎力を底上げする入口として、国の制度と併用できます。
一覧比較表:自社に合う制度はどれか
制度名 | 管轄 | 補助率 | 上限額 | AI研修との相性 |
|---|---|---|---|---|
リスキリング支援コース | 厚生労働省 | 75% | 1人30〜50万円 | 最適 |
人への投資促進コース | 厚生労働省 | 75% | 2,500万円 | 高度研修に最適 |
人材育成支援コース | 厚生労働省 | 70% | - | 基礎研修に最適 |
デジタル化・AI導入補助金 | 経済産業省 | 1/2〜4/5 | 450万円 | ツール導入と併用向け |
石川県DX推進補助金 | 石川県 | 1/2 | 300万円 | システム導入と併用向け |
ISICO DX/GX事業 | ISICO | - | - | 研究開発向け |
金沢市リスキリング助成 | 金沢市 | - | 1人1〜2万円 | IT資格取得向け |
筆者のおすすめは、まず「事業展開等リスキリング支援コース」を軸に検討することです。AI研修費用の75%が助成される上、年間上限が1億円と大きく、中小企業にとって最も使い勝手の良い制度です。
【申請締切間近】賃上げに向けた収益力強化補助金(石川県)
石川県が国の重点支援地方交付金を活用して実施している補助金です。賃上げに取り組む中小企業の生産性向上・収益力強化を支援する制度で、AI導入による業務効率化なども対象になり得ます。

・補助率:中小企業は2/3、小規模事業者は3/4
・補助額:30万円〜600万円
・要件:令和8年1月1日〜9月30日に一人あたり平均給料を4%以上引き上げること
・申請期限:令和8年4月30日(木)消印有効
・申請方法:郵送のみ(追跡可能な方法で送付)
・問い合わせ:石川県賃上げ事業者支援センター(0120-500-912)
補助率が最大3/4、上限600万円と手厚い制度ですが、商工会・商工会議所または認定経営革新等支援機関と協働で経営計画を策定する必要があります。申請を検討される場合は、早めにフリーダイヤルへお問い合わせください。
よくある質問
Q. AI研修の補助金は、社外のセミナーだけでなく、外部講師を社内に呼ぶ形式でも使えますか?
A. 人材開発支援助成金では、外部の研修機関に社員を送る形式(OFF-JT)が基本です。社内で実施する場合でも、外部講師を招聘する研修であれば対象になるケースがあります。事前に石川労働局へ確認してください。
Q. 従業員5人以下の小規模事業者でも申請できますか?
A. はい、申請できます。人材開発支援助成金は企業規模に下限がありません。むしろ中小企業の方が補助率が高く設定されているため、小規模事業者ほどメリットが大きい制度です。
Q. 複数の補助金を同時に利用できますか?
A. 同じ経費に対して複数の補助金を重複して申請することはできません。ただし、AI研修は「人材開発支援助成金」で申請し、AIツールの導入は「デジタル化・AI導入補助金」で申請するといった使い分けは可能です。
Q. 申請に必要な期間はどれくらいですか?
A. 人材開発支援助成金の場合、研修開始の1か月前までに訓練実施計画を提出する必要があります。書類の準備も含めると、少なくとも2か月前から動き始めるのが安全です。
まとめ
石川県の中小企業がAI研修に活用できる補助金は、全国・県・市の3つのレベルで複数存在します。特に「人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)」は、研修費用の75%が助成される強力な制度です。ただし、2026年度末までの時限措置のため、活用を検討されている方は早めに石川労働局やISICOへ相談されることをおすすめします。
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