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2026/09/17

GPTsは廃止予定、Gemは未確定。自作AIの指示文を残す方法

筆者/喜多 辰徳

見積もりメールの下書きや議事録づくりを、自分で作ったAIに任せている方は多いと思います。そのAIが、年内に使えなくなるかもしれません。2026年9月、OpenAIはChatGPTで作る「GPTs」を廃止する計画を公式ヘルプで案内しました。Geminiの「Gem」にも終了の報道が出ていますが、こちらはGoogleの公式発表がまだありません。

この記事では、決まった話と未確定の話を一次情報で仕分けし、慌てて課金や作り直しをする前に、今日やっておくべき作業を1つに絞ってお伝えします。

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GPTsは公式に「廃止予定」と案内されました

OpenAIは公式ヘルプに、カスタムGPT(GPTs)の廃止と移行についての案内ページを公開しました。代わりに勧めているのは「プラグイン」という新しい仕組みです。

法人向けのEnterpriseプランでは、次の日程が示されています。

・9月25日(予定)に、新しいGPTの作成が終わります

・12月11日に廃止され、GPTは動かなくなります

ほかのプランも同じ日程に続く見込みですが、OpenAI自身が日程は変わる可能性があると書いています。

もう1つ大事な点があります。無料・Go・Plus・Proといった個人アカウントでは、すでに新しいGPTを作ることも公開することもできません。有料プランに切り替えても、新しいGPTは作れない状態です。一方で、今あるGPTは廃止日まで使えます。

移行しても、そのまま引き継がれないものがあります

公式の案内では、移行するとGPTの指示はプラグインの中の「スキル」になります。ただし、次のものは引き継がれないか、作り直しが必要です。

・外部のサービスとつなぐ「カスタムアクション」は自動で移らないため、作り直しが必要です

・最初に表示される「会話スターター」や過去の会話は、引き継がれない場合があります

・GPTで選んでいたAIのモデルは引き継がれません


GeminiのGemは、まだ公式発表がありません

Geminiの「Gem」についても、終了の話が出ています。ただし、GPTsとは確度がまったく違います。

2026年8月上旬、海外のテック系メディアが、Geminiのウェブ版に隠れていた未公開の告知文を報じました。Gemが10月20日に終了するという内容です。さらに9月には、Android版Googleアプリの中身を解析した海外メディアが、新しい文言を見つけています。10月13日からGemの作成と編集ができなくなり、11月17日にスキルへ自動で移行するという趣旨です。

一方で、2026年9月17日時点で、Googleは終了について公式に発表していません。Geminiのリリースノートにも記載はなく、公式ヘルプは今もGemの使い方を通常どおり案内しています。解析した海外メディア自身も、Googleの計画は流動的だと書いています。

つまり、GPTsは公式に決まった話で、Gemはアプリの中から見つかった予告の段階です。

移行先とされるスキルには、利用条件があります

Gemの移行先として名前が挙がっているのが、Geminiの「スキル」です。スキルは、GoogleのAIエージェント「Gemini Spark」の中で使う機能で、公式ヘルプには次の条件が書かれています。

・Google AI ProかGoogle AI Ultraの有料プランを契約している必要があります

・18歳以上で、個人のGoogleアカウントでログインしている必要があります

・現時点では、仕事用・学校用のGoogleアカウントでは使えません

Gemini Sparkは、日本のGoogle AI Proユーザーにも数週間以内に順次提供すると、2026年7月末に発表されています。ただし、無料プランでGemを使っている方や、会社のGoogleアカウントでGemを作った方は、今のところスキルを使えません。自動移行のあとにどう扱われるのかは、まだ明らかになっていません。


移行先はどちらも「スキル」と呼ばれる形です

2つの動きを並べると、共通点が見えてきます。OpenAIはGPTの指示をプラグインの中の「スキル」に移す計画で、Googleのアプリからも、Gemをスキルに移す文言が見つかっています。

これまでのGPTsやGemは、指示と資料を1つの箱に入れて使う仕組みでした。その箱の形が、各社そろって変わり始めています。筆者自身も、Claudeでよく使う指示を「スキル」として保存し、使い回しています。

箱の形は、これからも変わる可能性があります。しかし、中に入れていた指示文と資料は、どの箱に移すときにも必要です。本当の資産は箱ではなく、試行錯誤して書き上げた指示文のほうです。

AI-Brainの研修で伺う会社でも、使っているAIは会社ごとにばらばらです。だからこそ、特定のサービスの中だけに指示を置いておくのは危ういと筆者は考えています。


今日やることは「指示文と資料を手元に残す」だけです

移行先を今日決める必要はありません。GPTsの日程はまだ動く可能性があり、Gemは公式発表を待つ段階だからです。

残すものは3つです

GPTでもGemでも、次の3つを控えておけば、どのAIでも作り直せます。OpenAIも公式ヘルプで、移行の準備として指示や参照資料、よく使う依頼文を記録しておくよう勧めています。


・指示文:編集画面の指示欄に書いた文章を、そのまま全部コピーします

・参照資料:GPTやGemに追加したファイルを、元のデータのまま保存します

・よく使う頼み方:実際によく入力している依頼文を、2〜3個メモします

Gemの場合は、Geminiの画面で「Gem」から「マイ Gem」を開き、編集画面の「カスタム指示」と「知識」を確認します。GPTの場合も、編集画面の指示欄と追加したファイルを確認してください。今のプランでGPTの編集画面を開けない場合は、作った当時のメモや社内で共有したファイルを探してみてください。

台帳にまとめておくと、社内で引き継げます

控えた内容は、GoogleドキュメントやWordなど、AIの外にある文書にまとめておきます。次のひな形をコピーして、GPTやGemごとに1枚ずつ作ってください。

【AIの名前】(例:見積もりメール下書き用GPT)
【使っているサービス】ChatGPT / Gemini / その他
【作った人・管理する人】
【何のために使うか】
【指示文】(編集画面の指示欄をそのまま貼る)
【参照資料】(ファイル名と保存場所)
【よく使う頼み方】(2〜3個)
【外部サービスとの連携】あり / なし
【最終確認日】

作った本人しか中身を知らないAIは、担当者が休んだり異動したりしたときにも困ります。台帳にしておけば、廃止への備えと社内の引き継ぎを一度に済ませられます。


移行先に貼り直しやすい形に整えておきます

少しずつ書き足してきた指示文ほど、目的と細かいルールが混ざりがちです。移行先がどこになっても貼り直しやすいように、一度AIに整理してもらいましょう。次のプロンプトを、今使っているAIに貼り付けて使います。

あなたは業務マニュアルの編集者です。
以下は、私が業務用のAIに設定していた指示文です。
別のAIサービスに移しても同じように使えるよう、内容を変えずに次の見出しで整理し直してください。

## 目的(このAIで何をしたいか)
## 前提(会社や業務について知っておくべきこと)
## 手順(作業の進め方)
## 出力の形(文字数、書式、トーン)
## 参照する資料(資料名と使い方)

条件:
・元の指示にない内容は追加しないでください
・意味があいまいな箇所は書き換えず、「要確認」と印を付けてください

【元の指示文】
(ここに貼る)

整理した結果は、台帳の指示文の下に貼っておきます。元の指示文も消さずに残しておくと、あとで見比べられます。


慌てて有料プランに切り替えなくて大丈夫です

廃止と聞くと、別のAIの有料プランにすぐ乗り換えたくなるかもしれません。しかし、今の段階で急ぐ必要はありません。理由は3つあります。


・ChatGPTの個人アカウントは、有料プランに切り替えても新しいGPTを作れません

・今あるGPTは、廃止日まで使い続けられます

・Gemは公式発表がなく、無料プランや会社アカウントの扱いがまだ分かりません

判断は、各社の画面内の案内や公式ヘルプが出てからで間に合います。それまでに台帳を作っておけば、どの選択肢を選んでも落ち着いて移行できます。


FAQ

Q1. 今使っているGPTは、いつまで使えますか

A. 既存のGPTは廃止日まで使えます。法人向けのEnterpriseプランの廃止日は12月11日で、ほかのプランも同じ日程に続く見込みです。正確な日程は、ChatGPTの画面内の案内で確認してください。

Q2. 無料プランで作ったGemも、スキルに移行されますか

A. まだ分かりません。スキル自体は、現時点でGoogle AI ProかGoogle AI Ultraの契約が必要です。無料プランのGemがどう扱われるかは、Googleの公式発表を待つ必要があります。

Q3. 会社のGoogleアカウントで作ったGemはどうなりますか

A. こちらも公式の情報はありません。スキルは、現時点で仕事用・学校用のGoogleアカウントでは使えないと公式ヘルプに書かれています。会社のアカウントでGemを使っている方ほど、早めに指示文を控えておいてください。

Q4. 移行すれば、今までと同じように動きますか

A. 同じになるとは限りません。OpenAIの公式ヘルプも、移行後は回答の出方が変わる可能性があるとして、よく使う依頼文で試すよう勧めています。台帳に残した「よく使う頼み方」が、この確認にそのまま使えます。

Q5. 指示文はどこに保存するのが安全ですか

A. GoogleドキュメントやWord、社内の共有フォルダなど、AIサービスの外に置くのが安全です。社外に出せない情報を含む場合は、社内のファイル管理のルールに沿って保存してください。


まとめ

GPTsは公式に廃止予定で、Gemは公式発表がまだない段階です。どちらも移行先は「スキル」に向かっています。


・GPTsは個人アカウントで新規作成ができず、法人向けは12月11日に廃止予定です

・Gemの終了日や自動移行は、公式には発表されていません

・今日やることは、指示文と参照資料、よく使う頼み方を台帳に残すことです

まずはよく使うGPTかGemを1つ選び、指示文をコピーするところから始めてください。

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