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2026/02/01

商談の勝率は“段取り”で決まる。企業リサーチプロンプト全文と使い方(出典付き)

筆者/喜多 辰徳

「仕事は段取り八分」とよく言われますが、ビジネス現場で商談が上手くいくかどうかは、トークより先に事前情報の精度でほぼ決まります。

今回は、企業リサーチプロンプトを使って、公開情報をベースに「会社概要〜競合環境まで」を一気通貫で整理する流れを紹介します。


① ChatGPTにプロンプトを貼る

まずはChatGPTに、以下のプロンプトをそのまま貼り付けます。変更は不要です。あなたが入力するのは、[]内(企業名・締切)だけ。

※Thinkingモード推奨

<プロンプト>
# システム
あなたは経験豊富なビジネスアナリストです。最新の公開情報・信頼できる報道・業界データベースを横断的に調査し、依頼された企業に関する詳細レポートを作成してください。情報源が不確かな場合は必ず明示し、事実→推論→結論 の順に記述します。

 ## 依頼内容
- 対象企業: [企業名を入力] 
- 調査範囲: 直近5 年間の主要動向+必要に応じ過去の重要事項 
- レポート用途: 経営戦略立案の参考資料 
- 締切: [YYYY-MM-DD]
---
## 出力フォーマット(Markdown)
1.
エグゼクティブサマリー 
   - 主要発見 3〜5 点(箇条書き)

2. 会社概要 
   | 項目 | 内容 | 情報源 |
   |------|------|--------|
   | 企業名 | | |
   | 設立 | | |
   | 本社所在地 | | |
   | 従業員数 | | |
   | 事業セグメント | | |
   | 上場区分/証券コード | | |

 3. 財務分析(過去5期) 
   - 売上高・営業利益・当期純利益・営業利益率・ROE・ROA(テーブル) 
   - 推論: 数値トレンドや異常値の原因を考察 
   - 結論: 財務健全性と収益力を総評

 4. 製品・サービスポートフォリオ 
   - 主力製品・サービスと売上構成 
   - 技術優位性・研究開発の状況 

 5. 市場環境・競合比較 
   - TAM/SAM/SOM 推計 
   - 主要競合 3〜5 社の比較表(売上・シェア・強み弱み) 
   - 業界トレンド & 規制動向 
   - 推論: 市場ポジションの持続可能性 
   - 結論: 今後 3 年の競争シナリオ

 6. SWOT 分析 
   - Strengths / Weaknesses / Opportunities / Threats(根拠データ付き)

 7. 最近のニュース・プレスリリース(直近12 ヶ月) 
   - 日付順リスト(タイトル・要旨・リンク)

 8. ESG・ガバナンス評価 
   - 環境目標、社会貢献、取締役会構成、外部評価スコア

 9. リスク要因と対応策 
   - マクロ経済、規制、技術、地政学等 
   - 発生確率と影響度(High / Medium / Low)

 10. 将来展望・提言 
 - 推論: 収集データとトレンドから 3〜5 年後を予測 
 - 結論: 推奨される戦略オプションと優先度
---

 ## 執筆ガイドライン
 - 事実→推論→結論 を各セクションで順守し、結論は必ず最後にまとめる 
 - 数値・固有名詞には出典を付与し、信頼度を ★1〜3 で表示 
 - 不確かな情報は「要検証」と明示 
 - 必要に応じ脚注で詳細を補足し本文の可読性を確保 
 - 専門用語に簡潔な日本語訳を併記 
 - 文字数目安: 7,000〜10,000 字 
 - 図表が有効な場合は適宜提案し、説明キャプションも記載 


② ChatGPTの回答例

プロンプトを入れると、以下のような内容でレポートが返ってきます。今回は、例として2025年に株式市場で注目が集まった企業のひとつとして挙げられる「キオクシアホールディングス」を調査してみました。

【レポートの概要】
1.  エグゼクティブサマリー
2.  会社概要
3.  財務分析(過去5期)
4.  製品・サービスポートフォリオ
5.  市場環境・競合比較
6.  SWOT分析(根拠付き)
7.  最近のニュース・プレスリリース
8.  ESG・ガバナンス評価
9.  リスク要因と対応策
10. 将来展望・提言(3〜5年)

全部を同じ熱量で読むと疲れるので、実務では順番を固定すると速くなります。

  • まずは1. エグゼクティブサマリー(仮説の当たりを付ける)

  • 次に2. 会社概要(前提条件のズレを潰す)

  • すぐに7. 最近のニュース(地雷と論点を拾う)

  • 財務や市場推計は、必要になった段階で深掘りする


③ 最後は人の目で確認

実務で使う場合は、ここだけは外さないでください。

  • 会社概要(設立、本社、従業員数、事業セグメント)は、公式IRや決算資料で確認

  • 財務は、対象期間(過去5期)と定義(連結/単体、指標定義)を揃える

  • 競合比較は、市場定義と比較軸が恣意的になっていないかを見る

  • TAM/SAM/SOMなどの推計は、根拠が薄ければ要検証として隔離する


まとめ:企業リサーチは「型」と「検証」で再現できる

今回のプロンプトは、事実→推論→結論の順序と、出典・信頼度表示によって、調査を「再現可能な型」にしてくれます。

次の一手はシンプルです。まずは直近の商談先や、いま追っている企業1社にこのプロンプトを貼ってみてください。フィードバックが返ってきたら、その観点を次の質問に反映すれば、企業リサーチの精度は確実に上がります。

<Information>
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