「AIは便利そうだけど、結局どう業務に組み込めばいいのか分からない」――第1回でガイドライン整備の土台を固めた中部地質株式会社のAI研修は、第2回で一気に実践フェーズへ進みました。
地質調査・地盤コンサルタントとして石川県で実績を持つ同社の選抜メンバーが、実際に手を動かして「議事録の自動化」までを構築した第2回(2026年5月27日開催)の様子をレポートします。
開催概要
・日時:2026年5月27日(水) 16:00〜(約100分)
・主催:中部地質株式会社
・講師:柏野 真吾(株式会社AI-Brain 代表取締役)/喜多 辰徳(同 副社長)/木元 拓・大鋸 佳輝(AI-Brain公認パートナー)
・テーマ:生成AIツール活用事例と実践的な使い方
・参加者:中部地質株式会社 生成AI活用選抜メンバー
・回数:全12回プログラムの第2回
第2回からは木元 拓・大鋸 佳輝の両名が公認パートナーとして登壇に加わり、多様な業種・事例のノウハウを届ける体制が整いました。AI活用の進め方として「まずChatGPTに聞いてみる→できると言ったらやってみる→わからなければ確認する」という姿勢が改めて共有されています。
AIは「チャットの中」を出て、外部ツールを動かす段階へ
第2回で最初に示されたのは、AIがチャット画面の中だけで完結しない時代に入ったという事実です。講師は、複数の会社のタスクが混在するGoogleカレンダーをAIとの対話で色分けルールを設計し、実際にカレンダーへ自動で反映する様子を実演しました。「設計だけでなく、外部ツールを直接操作して実装までやり遂げる」――これがAIエージェント機能の活用イメージです。
ポイントは、AIを「コーチ」や「部下」に見立てて業務を依頼する発想です。月次でタスクや時間配分を振り返らせる使い方も紹介され、参加者からは「部下に仕事を頼む感覚」という新しい捉え方への反応がありました。
進化は週単位――一つのツールに固執しない
研修では、AIの進化スピードについても触れられました。いまやAIがAIを開発する時代に移行し、主役が週単位で入れ替わるほど加速しています。Claude Codeの台頭に対してChatGPTが反攻するなど、勢力図は短期間で塗り替わっています。
ここから導かれる姿勢はシンプルです。一つのツールに固執せず、複数を試すこと。そして何より、まず手を動かして試すことが最優先である、という原則が繰り返し強調されました。
中小企業も無縁ではないセキュリティリスク
第1回のシャドーITに続き、第2回でもセキュリティの話題が取り上げられました。研修では、サイバーセキュリティ上の脆弱性をAIが解析・特定できることが国家・金融システムへの影響として話題となった事案や、ランサムウェア被害の事例(アスクル、朝日新聞など)が紹介されました。大企業への侵入経路として、末端の中小企業が狙われるリスクが高まっているという指摘です。
専門家の見解として「セキュリティ対策は必須だが100%の保証はない」という現実も共有されました。今後は取引先や役所の要件としてセキュリティ対策が求められる可能性があり、中小企業にとっても他人事ではないテーマです。
ロゴ1枚から営業資料まで――画像生成の実務レベル到達
体験実習では、画像生成AIの進化を全員が体感しました。参加者は「AIのチカラ」掲載のブランドデザインプロンプトを使い、中部地質株式会社のロゴを素材にユニフォーム・ノベルティ・ポスターなどを実際に生成しました。
ロゴ1枚からここまで作れるレベルに到達しており、営業資料やブランディングへの即活用が現実的になっています。
本日のメイン――「AIに議事録係を任せる」
第2回の中心テーマが、議事録作成の自動化です。アンケートでも「議事録作成が手間だった」という声があり、即効性の高いテーマとして選ばれました。
音声録音ツールとしては、オンライン・オフライン両対応のNottaや、文字起こし機能付きのiPhoneボイスメモが紹介され、全社で同一ツールを使うことが推奨されました。さらに議事録生成後に「次回やることのToDoリストを出して」と続けて依頼すれば、アクション管理まで自動化できることも実演されています。
一度仕組みを作ってしまえば、音声を貼るだけで作り漏れゼロの議事録が完成する――この即効性が、参加者にとって大きな手応えとなりました。
アンケート結果と次回への展望
研修後のアンケートでは、総合満足度が5点満点中4.6という高評価となりました。AI活用の障壁として最多だったのは「ハルシネーション対応・チェックの手間」、次いで「情報漏洩・セキュリティへの懸念」でした。第1回から継続する課題意識がうかがえます。
最も重要だと感じるテーマでは「具体的な企業や業務でのAI活用事例」が最多で、第2回の実践的な内容が参加者のニーズと合致していたことが裏付けられました。
次回(第3回)は6月23日または25日を候補に調整中です。参加者はそれぞれ自社の会議に合わせて議事録プロジェクトを構築・試用し、「AIでやってみたいこと・困っていること」を持ち寄る形で進めます。
専門業種で組織的にAI活用を推進する事例はまだ多くありません。今取り組むことが、業務効率化だけでなく採用ブランディングや競争優位にもつながります。次回以降のレポートも順次お届けしていきます。
AI活用について社内でどう進めるべきか迷っていませんか? AI-Brainでは中小企業向けに30分の無料相談を実施しています。議事録の自動化や、専門業種でのAI活用事例についてもご相談いただけます。お気軽にお問い合わせください。
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